最近、鶏づくしの日々です。
上の画像はときどき行く焼き鳥のお店で。
おまかせの5本盛りはいつも絶品ですwww

さらに昨夜もおかずは鶏のから揚げでした。

同じものばかり食べていると
ダイエットが停滞しやすいと
この前学んだところなのに。。。

いろいろなものを食べた方がいい理由のひとつは
腸内細菌叢のことでした。

腸内細菌叢は電子顕微鏡ではお花畑にも見えるので
花畑という意味の腸内フローラとも呼ばれます。
TVなどメディアで紹介されるときは
腸内フローラの方がお馴染みかもしれません。

詳しいことがわかりはじめたのは
遺伝子解析技術が躍進した21世紀に入ってからですが
ヒトの腸内には1,000種類100兆個以上もの細菌が
棲みついています。

この細菌群を腸内細菌叢=腸内フローラといいますが
宿主のヒトとは持ちつ持たれつの関係にあります。
とくに外部からの脅威に対してカラダを守る免疫は
◯ 人体で最大の免疫器官が腸管であること
◯ 腸内フローラが免疫に重要な役割を果たすこと
が、ここ10年ほどでわかってきました。

観察技術が飛躍的に進歩したことで
健康を守る腸内フローラのはたらきとともに
病態と腸内フローラの相関もみえてきました。

糖尿病、肥満、炎症性腸疾患の患者は
腸内フローラの細菌数や種類が少ないそうです。
大腸がんとの関係も研究の対象となっています。

ダイエットに関わるトピックでは2年前の2015年4月に

「肥満症の改善はなぜ、難しいのか?
   ~ここまで明らかになった!
       病態解明と治療の最前線~」

と題して「日本内科学会雑誌第104回第4号」で
肥満症治療の特集が組まれていますが
腸内フローラも最先端のテーマのひとつとして
この特集で取り上げられています。

2013年にアメリカで行なわれた治験で
抗生剤が効かない難治性の炎症性腸疾患患者に
健常者の腸内フローラを移植したところ
ほとんどの患者が治る劇的な結果が得られました。

これ以降、腸内フローラに相関する疾患の治療に
「糞便微生物移植法」と呼ばれる腸内フローラ移植が
応用できないかと、さまざまな研究が進んでいます。


こうした中で、日本内科学会雑誌の特集は組まれました。

肥満症というのは、単に太っているだけではなく
BMI25以上で
肥満に起因あるいは関連する健康障害を併せ持つか
内臓脂肪が過剰に蓄積された高リスク肥満である場合
という明確な定義があります。

この定義にあてはまる人は
早急に減量する必要があると考えられていて
美容や健康管理の目的でダイエットしたい人とは
減量の必要性や緊急性がちがいます。

しかしながらこの時点では
腸内フローラの移植法は肥満治療に期待できるものの
治療に使えるレベルではまだ信頼性が確立されておらず
今後の臨床研究の結果が待たれる、という段階でした。


それから2年たっていますが
太っている人の腸内フローラと痩せている人のそれで
明確なちがいがあることがわかってます。

この知見はデブ菌、ヤセ菌として
メディアでは紹介されています。

ほとんどの腸内細菌は
◯ ファーミキューティス門
◯ バクテロイデテス門
◯ アクチノバクテリア門
◯ プロテオバクテリア門
のどれかに属する細菌です。

腸内フローラは
人それぞれに固有の組成があるということですが
太っている人は
ファーマキューティス門の細菌が多く
肥満でない人の腸内フローラは
バクテロイデテス門の細菌が多い
という特徴があるそうです。

ファーマキューティス門がデブ菌で
バクテロイデテス門がヤセ菌なのでしょうね。

ちなみに門というのは
生物の特性にしたがって分類する
分類学のカテゴリーのひとつです。

ヒトの門は脊索動物門で、鳥も魚もカエルも
同じ門に属しています。
門はかなり上位のカテゴリーなので
同じ門に属するといっても相当な多様性があります。

だから大変な事業になるのかもしれませんが
何菌がデブ菌で、何菌がヤセ菌かを特定できれば
肥満症に効く薬やサプリがつくれそうですね。

腸内フローラ移植法の肥満治療に関する評価は
その後どうなっているでしょうか?

この点はもうすこし情報を探してみます。

いずれにしても、腸内フローラの今後の研究は
どう進展するか楽しみです。