文化人類学者もダイエットについて考えます。



考察の対象はダイエット方法そのものではなく
その背景にある社会の意識とかサイエンスの限界
についてですが。

著者の磯野真穂さんは、1980年代に一世を風靡した
白米ダイエットについても書いています。

スポットライトで顔を白浮きさせてテレビに出ていた
鈴木その子さんという美容研究家。
美容家としてテレビ出演していたのは1990年代で
その前は料理研究家だったそうです。

彼女の書いた
「やせたい人は食べなさい
 -減量常識を破る奇跡の鈴木式」
は1980年初版でミリオンセラーになる人気でした。

鈴木式は1日3食、白米を大量に食べるものです。
1食あたり女性で180~240g、男性で300gもの米を
食べることが推奨されていました。

コンビニのおにぎり換算で、4~6つにもなります!!

ご飯は炭水化物ですから、糖質だけでなく他の栄養素
ビタミンやミネラル、食物繊維を含んでいます。
240gのご飯には牛乳200cc分のタンパク質があり
脂質も含んでいるそうです。

鈴木式ではご飯といっしょに食べるものとして
低タンパク、低脂質の副菜を勧めていたそうですが
これで必要な栄養素は十分に摂れるとしていました。


糖質制限ダイエットとは正反対のやり方ですが
これでもキチンと、やせる人はやせたそうです。

一方、昨日もお笑いのタカ&トシのタカさんが
糖質制限ダイエットで1ヵ月に10kg減量した
というNEWSが出ていました。

白米ダイエットと糖質制限ダイエット。
まるで正反対のやり方なのに、どちらもやせられる。

今は糖質制限ダイエットがいいといわれていますが
30年前には正反対の方法が有効でした。
なぜでしょう。日本人が30年で変わったのか?

しかし、わずか30年の間で
そこまで日本人のカラダの反応が変わるとは
思えません。
おそらく1980年代に糖質制限があれば
それが効く人がいただろうと思います。

だから、どのダイエットが合っているかは
人それぞれだ、ということなのでしょう。

遺伝とか腸内細菌叢(フローラ)の状態とか
生活習慣、体質などさまざまな理由で
同じものを食しても、消化吸収できる栄養素や
エネルギー量には個人差があるのかな
と思います。

それがダイエットに個人差が出る理由でしょう。
食べる順番によって太りにくくなるというのも
消化吸収の効率が、食べる順で変わるから。


何が言いたいかというと
糖質制限ダイエット全盛のいまでも
糖質制限しないでダイエットすることだって
できるはずだ、ということです。

ダイエットは続けられれば、いずれやせられます。

あれはダメ、これもダメで息が詰まりそうなら
白米ダイエットでもやせる、ということを
思い出して下さいね~

あなたに合うダイエット方法がきっとありますw