人の活動エネルギーは、糖質と脂質から生まれます。

脂肪燃焼率は
脂質から生み出されたエネルギーの割合です。

おおまかな目安ですが、安静時には脂肪燃焼率が55%
ゆるい運動では50%、きつい運動だと40%程度が
脂肪燃焼率になるそうです。

もちろん、個人差はあります。

でも、この数字をみるとわかるのは
意識してカラダを動かすと、糖質の方が多く使われる
ということですね。

安静時のエネルギーは基礎代謝と呼ばれるものです。
このときにエネルギーを使っているのは
脳、心臓、肝臓、腎臓などの内臓を動かしたり
筋肉や皮膚などの新陳代謝といった
生きているために必要なことになります。

脳は通常、糖質からエネルギーを得ていますが
心臓や腎臓は、ほぼすべてが脂質からだそうです。
他の内臓のように糖質と脂質の使い方に
幅のある器官もあります。

基礎代謝では脂肪燃焼率が55%なので
では、基礎代謝をあげれば、脂肪を狙い撃ちできるか
というと、そう簡単ではありません。

というのは、脂肪燃焼率の高い心臓や腎臓の活動は
ふつう意識して増やすことはできないからです。
筋肉は鍛えれば、基礎代謝をあげることができますが
基礎代謝に占める筋肉の割合が高まれば
脂肪燃焼率は55%よりも下がることになるでしょう。

脂肪燃焼にいいといわれる有酸素運動でも
脂肪燃焼率は50%程度です。

だから、体脂肪だけを減らすのはムズカシイのです。

現時点の研究成果の中に
体脂肪だけを狙い撃ちする可能性が皆無かというと
そうではありません。

カプサイシンは脂肪燃焼のスイッチになるので
唐辛子の入った辛いものを食べると
いくらか体脂肪だけを減らすことができるようです。

赤ちゃんのころ、体温を維持するために多く存在する
褐色脂肪細胞は大人になってもいくらか残っていて
肩甲骨まわりをトレーニングやストレッチで鍛えたり
お風呂で熱いお湯をかけたりすると
褐色脂肪細胞が活性化して体脂肪を燃焼させてくれる
ともいわれています。

しかし、どちらも燃焼させられる体脂肪の量は
限定的なものにとどまるでしょう。

でも、一方でどんなときでも
体脂肪はエネルギーとして使われています。
別に有酸素運動をしなくても、使われているのです。

だから、体脂肪の蓄えが増えなければ
体脂肪は減る一方になりますから
確実に脂肪を落とすことができます。

そして体脂肪の蓄えを増やさないための最善手は
アンダーカロリーを続けることです。
毎日の食事などから摂るカロリーを超えて
日々の活動の中でカロリーを使ってしまうことが
ダイエットの最善の方法なのです。